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Question:

コートジボアールでバグボ ワタラが戦っていますけどもどちらが悪者何でしょうか?仏部隊がバグボ拘束とありましたのでバグボが悪者何でしょうか?

Answer:

こういった紛争は善悪で判断するのは難しいですね。一応、大統領選に負けても「勝った」と譲らず、自分で大統領になって、さらに敵側陣営の人々を虐殺した疑いがあるということです。ただ、まだ真偽の判断を付けるには早いかと思います。今回の紛争の概略を書いておくので、ご自身でご判断ください。

【経緯】
コートジボワールは1993年から民政移管を目指していたのですが、クーデタや内戦などでなかなかうまくいっていませんでした。2002年から南の政府軍と北の反政府軍に分かれて続いた内戦が終わったのが、ようやく2005年で、翌年には国連のPKO(ONUCI)も派遣され和平プロセスを開始し、新たな指導者を選出するために大統領選挙を予定しましたが、なかなかうまくいかず、ようやく去年の2010年10月31日に大統領選挙が実施されることが決まったのです。

選挙には14人が立候補し、過半数を得た候補者はおらず、現職のバグボ大統領と野党を率いるワタラ元首相の上位2人による決選投票となりました。そして、11月に決選投票が行われ、選挙管理委員会は、ワタラが投票総数54%を得て、45%のバグボ大統領を破ったと発表します。しかし、負けたバボ陣営は不正があったと主張しはじめたため話が大変なことになりました。さらにバボ陣営の影響力が強いと言われる憲法評議会は、「北部でワタラ陣営による投票行為の妨害や不正があった」として一部地域での投票結果を取り消し、バグボを当選者とし、バグボはアビジャンにおいて大統領就任宣誓式を行ってしまったのです。

これに対抗し、ワタラも同じアビジャン市内のホテルで国連平和維持部隊に守られながら就任宣誓を行い、欧米諸国や国連もワタラ氏を支持しました。これによってコートジボワールには、事実上二つの政府がある状態になってしまい、両者は武力衝突を繰り返すことになってしまいます。バグボがキリスト教徒であるのに対し、ワタラはイスラム教徒であり、地盤はそれぞれ南部、北部であったため、その対立は深刻になものとなったのです。

その最中、バグボ陣営によってワタラ側の住民が虐殺されたと報じられます(逆の報道もあったそうです)。そのため、一昨日、国連はコートジボワールの市民を保護のために駐留していたPKO部隊に軍事行動開始を命令し、フランス軍がそれを支援するためにワタラ前大統領派拠点への空爆を開始したわけです。一連の攻撃を受け、昨日4月5日にはバグボ側の軍参謀長が戦闘停止を表明し、今日のニュースによればバグボは投降しました。


 

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